ココがポイント
この記事は「誰でもできる!0から始めるAfter Effects講座」のSTEP5です
このAfter Effects講座は初心者の「何していいか分からない」をなくす講座です
講座を一通りこなせばAfter Effectsの基本操作や基礎知識が身につきます
レベルに合わせてひとつずつ解説するので安心してアフターエフェクトを学べます
興味があれば続けて講座を一通りみてください
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このSTEP5で学ぶことはプリコンポーズについて解説します
このSTEP5のゴールは
- プリコンポーズとは何かが分かる
- アニメーションをつけれるようになる
STEP5では効率的なアニメーション制作に欠かせないプリコンポーズについて解説します
コンポジションに関する機能で少し複雑な内容になるので仕組みをゆっくり理解していきましょう
STEP5-1 プリコンポーズ
①プリコンポーズとは?
プリコンポーズとは「複数レイヤーをまとめる」機能です
コンポジション内にある複数レイヤーを選択し「プリコンポーズでまとめる」と選択したレイヤーがひとつのコンポジションになります
コンポジション内にコンポジションがあることを「コンポジションinコンポジション」と言います。略してコンポinコンポといいます
②プリコンポーズのつかいかた
プリコンポーズを行う場合は
- レイヤーを選択
- 選択中のレイヤーを右クリック
- プリコンポーズを選択
「すべての属性を○○に残す」「すべての属性を新規コンポジションに移動」
プリコンポーズするときに「プリコンポーズ設定」ウィンドウが表示されます
全ての属性を「残す」か「移動」を聞かれます
レイヤーに「エフェクト」や「キーフレーム」をプリコンポーズでつくる「コンポジションに残す」か「コンポジション内のレイヤーに移動する」かを意味します
選択したレイヤーの長さに合わせてコンポジションのデュレーションを調整する
プリコンポーズでつくられる「コンポジションの尺の長さをどうするか」を聞かれています
- チェックを入れた場合:選択したレイヤーの長さに尺が調整され作成します
- チェックを入れない場合:現在のコンポジションの尺の長さのままで作成します
新規コンポジションを開く
プリコンポーズでつくられたコンポジションを開くかどうかを聞かれています
- チェックを入れた場合:つくられたコンポジションを開きます
- チェックを入れない場合:現在のコンポジションを維持します
③プリコンポーズのメリット
複数レイヤーをまとめるプリコンポーズはどういった場面で使うのでしょう?
「同じ動きをする物体」を複数回使うときにプリコンポーズが役に立ちます
たとえば
- 違うコンポジションで同じ動く背景を使いたいとき
- 同じコンポジション内で複数個の同じ物体を使いたいとき
に役に立ちます
と思う方もいるかもしれません
もちろん、その方法でも可能です
しかし、アニメーションを変更・修正したときに差が出てきます
- レイヤー複製の場合▶変更したアニメーションを複製したレイヤー分変更する必要がある
- プリコンポーズの場合▶プリコンポーズ元のアニメーションを変更するだけでいい
After Effectsは同じアニメーションを使うことが多々あります。
そして複雑なアニメーションや長尺の動画になるほど素材の管理が大変になります
「こっちのコンポジションではアニメーションを修正したけど、あっちではアニメーション修正したっけ?」
「あとどこで使ってるっけ?」と修正作業が大変になってしまいます
管理や修正をなるべくシンプルにするためにもプリコンポーズは役に立ちます
STEP5-2 プリコンポーズをつかったアニメーション
プリコンポーズをつかったアニメーションをつくってみましょう!
今回は「ボールが跳ねるアニメーション」を作っていきます
①「5-2プリコンポーズアニメーション完成」コンポジションで完成形を確認する
プレビューパネルでアニメーションを再生すると3つの円が跳ねるアニメーションが付いています
しかしトランスフォームを見てみるとどのレイヤーにもキーフレームが打たれていません
ではどれかレイヤーひとつを「ダブルクリック」してみましょう
そうすると「5-2跳ねる円」コンポジションに移動します
②「5-2跳ねる円」コンポジションでアニメーションを確認する
コンポジション内をみると「位置」と「スケール」にキーフレームがついたシェイプレイヤーが1つあります
さきほどの「5-2プリコンポーズアニメーション完成」にあった赤い円3つとも「この赤い円」のアニメーションを参照しています
③「5-2プリコンポーズアニメーションをつくろう!」コンポジションでアニメーションをつくる
1.「アンカーポイント」を円の底面に設定する
- アンカーポイントの「Y値を190」に変更
2.「位置」で跳ねるアニメーションでつける
- 「0秒目」で「位置」のストップウォッチをアクティブにする
- 「15フレーム目」で「位置」の「Y値を1100」に変更する(キーフレームが打たれることを確認)
- 「1秒目」で「位置」の「Y値を540」に変更(0秒目と同じ位置に戻る)
- 「ワークエリア」の「終点」を「1秒目」に持ってくる(再生される範囲が0秒~1秒までにする)
- プレビューパネルでアニメーションを再生する(プレビューパネルがない場合は画面上部のメニューバー>ウィンドウから表示)
跳ねるアニメーションが完成しました!
しかし、跳ねるというよりは上下に動いているだけに見えます
円に「弾力をつけて跳ねる雰囲気」を追加しましょう!
3.「スケール」で弾力アニメーションをつける
- 「11フレーム目」で「スケール」のストップウォッチをアクティブにする
- 「15フレーム目」で「スケール」の「Y値を70」に変更する(縦横比固定の鎖マークを外さないとX値も変わってしまうので注意!)
- 「22フレーム目」で「スケール」の「X値を90,Y値を110」に変更する(跳ね上がると弾性で縦に長くなるアニメーション)
- 「1秒目」で「スケール」の「X値を100,Y値を100」に変更する(元の形にもどすアニメーション)
- プレビューパネルでアニメーションを再生する(プレビューパネルがない場合は画面上部のメニューバー>ウィンドウから表示)
スケールのアニメーションを追加したことによって「青い円」に「弾力」が加わりました!
「位置」だけだと上下に動いているだけに見えましたがスケールを追加することで「弾む」印象になりました
しかし、跳ねるアニメーションなのに動きの速度が「一定」なのが気になります
STEP8で解説する魔法のコマンド「イージング」をすこし使ってみましょう
4.キーフレームに「魔法のコマンド」をつける
- 「位置」「スケール」につけた「キーフレーム」をすべて選択する(タイムパネル上をドラッグすることで全選択できます)
- 「キーボード」の「F9」を押す(簡単にイージングをつけるショートカットキー)
- プレビューパネルでアニメーションを再生する(プレビューパネルがない場合は画面上部のメニューバー>ウィンドウから表示)
アニメーションに「速度のリズム」ができました
いまは「なんかいい感じになった」くらいの理解で大丈夫です!
「イージング」についてはSTEP8で詳しく解説します
これで「跳ねるアニメーション」は完成しました
次は「プリコンポーズ」して複製しましょう
5.跳ねる円を「プリコンポーズ」する
- レイヤーの端を「1秒目」に持ってくる
- レイヤーを選択して「右クリック」→「プリコンポーズ」を選択する
- 「プリコンポーズ設定」で名称「跳ねる青い円」「選択したレイヤーの長さに合わせてコンポジションのデュレーションを調整する」にチェックを入れる
1秒間の「跳ねる青い円」コンポジションをつくることができました!
6.「跳ねる青い円」コンポジションを複製する
- 「跳ねる青い円」コンポジションを選択して「Ctrl+D」で2つ「複製」する(合計3つのコンポジションが並ぶ状態)
- 「一番上の跳ねる青い円」の「位置」の「X値を1500」に変更する(右側に青い円が移動します)
- 「一番下の跳ねる青い円」の「位置」の「X値を450」に変更する(左側に青い円が移動します)
- プレビューパネルでアニメーションを再生する(プレビューパネルがない場合は画面上部のメニューバー>ウィンドウから表示)
複製したことで「3つの青い円」が並びました!
プレビューすると青い円が同じアニメーションで跳ねます
このままでもいいですが、青い円の大きさを変えてみましょう
7.複製したコンポジションの「スケール」を変更する
- 「一番上の跳ねる青い円」の「スケール」の「X値を150」に変更する(青い円が大きくなりました)
- 「一番下の跳ねる青い円」の「スケール」の「X値を60」に変更する(青い円が小さくなりました)
- プレビューパネルでアニメーションを再生する(プレビューパネルがない場合は画面上部のメニューバー>ウィンドウから表示)
スケールを変更して大中小3つの青い円が完成しました!
しかし、再生してみると大小の青い円はうまく地面についていません
「位置」を調整して地面につくようにしましょう
8.整列パネルでコンポジションを整列させる
「位置」をひとつずつ調整してもいいですが、今回は「整列パネル」をつかってみましょう!
- 「跳ねる青い円」コンポジションをすべて選択する
- 整列パネルで「レイヤー整列:コンポジション」「下揃え」を選択する(整列パネルがない場合は画面上部のメニューバー>ウィンドウから表示)
- プレビューパネルでアニメーションを再生する(プレビューパネルがない場合は画面上部のメニューバー>ウィンドウから表示)
地面を跳ねるアニメーションが完成しました!
整列パネルをつかうことで自動でレイヤーを整理整頓してくれます! 上手につかうことで時短にもなり正確に効率的な作業ができます
9.「ボールが跳ねるアニメーション」完成!
チュートリアル番外編のコンポジションも入っていますのでぜひそちらにも挑戦してみてください!
まとめ
STEP5プリコンポーズとアニメーションについて解説してきました
初心者のうちは「プリコンポーズ」や「コンポジションinコンポジション」という仕組みを理解するが難しいかもしれません
(フゥはコンポジションにコンポジションを入れる???と頭が混乱しました)
いまはなんとなく理解している程度で構いません
After Effectsの学習を進めていくうちに自然と理解できるようになります
次回STEP6ではメディアの読み込みについて解説します
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