※随時内容をアップデートするため内容の変更が多々発生します
はじめまして、[ hu: ]と申します
5年ほどテレビ業界で番組やテロップのデザインを担当してきました
テレビ業界の現状を直に体験してきた身として、動画業界が今後どうすればより発展するのかを考えました
そこで考え付いたのがVI(video identity)という考えです
動画デザイナーというあまり知られていない肩書かた見る動画の未来を伝えていきたいと思います
TV業界のデザイナーとしての見えてきた未来
2019年7月に5年ほど勤めていたTV局のデザインを担当する会社をやめました
この5年の間に映像・動画の世界は大きく変わりYOUTUBEの時代が来ました
映像に5年ほど向き合ってきたデザイナーとして気がかりな事が1つあります
それは、
大量生産大量消費の動画コンテンツで全体のクオリティが霞む未来
です
誰でも動画を作ることができる世の中
ある程度のクオリティの動画でYOUTUBE上は溢れかえり、動画コンテンツ全体のクオリティが霞んでしまう未来が訪れます
今までの映像・動画界のクオリティは
白と黒で分かれていた世界
その世界に大量のグレーが入り込んできたのです
このグレーをよりはっきりとした白に近づけ、動画コンテンツをより面白いもので溢れさせるにはどうしたらいいのかと考えた末に出てきた考え
それが、VI(video identity)です
VI(video identity)とは何か
video identityとは動画の特性を統一されたメッセージとビジュアルにすることで動画価値を高めることです
このVIは2つの要素を持ちます
それは
・MESSAGE-伝えたい思いや考え
・VISUAL-MESSAGEを正しく伝えるための手段
です
【MESSAGE】
MESSAGEは、考えの要素です
その動画をどういうコンテンツにしたいか、発信者をどういう印象にしたいかなど動画を作る上での土台となる部分です
(例えば、HIKAKINさんなら子供が安心して楽しめる動画コンテンツ)
主に動画の内容に関わります
VISUALで引き出されるポテンシャルの部分に当たります
【VISUAL】
VISUALは、手段の要素です
伝えたい思いや考えが伝えたい人に正しく正確に届けるにはどうすればいいかという手段の部分です
主に動画の見た目をどう整えると動画のポテンシャルを引き出せるかなどを考えます
このMESSAGEとVISUALを考え作り出すことで、独自性を上げ動画に特徴を出すことができます
結果、VIによって動画にオリジナリティが出るため、埋もれる動画にはならず、届いてほしい人にとって輝く動画になります
VIをどう使えばいいか
では、どうVIを使えばいいのか
MESSAGEとVISUALの2つをそれぞれみていきましょう
MESSAGE
MESSAGEでは、発信者がどういう立ち位置で動画をつくるかが重要です
動画のポテンシャルがここで決まります
しっかりとした立場や考えを持っていれば、土台がしっかりします
逆になんとなく作っただけだとふわっとした動画ができあがります
「流行りの激辛ペヤング食べて再生回数を稼ぎたい」というのは、立場や考えが弱く、動画のポテンシャルも弱くなります
激辛ペヤングを食べるとき自分ならそこから視聴者に何を感じ取ってもらいたいかを考えなければなりません
例えば料理人であれば、「激辛ながらもより美味しく食べる方法はあるのか」や「美味しくすれば激辛早食いのタイムは早まるのか」などその人の立ち位置だからこそ見えてくる部分が必要です
立場がそれぞれのismの部分が深く関わってきます
このismが個性にあたります
HIKAKINismがあるようにはじめしゃちょーismがあるようにそれぞれのismが存在します
このismという立場から見えるMESSAGEを伝えることが動画では大切になります
VISUAL
VISUALでは、届けたいMESSAGEをどう届けるといいのかを考えていきます
先ほどの
「料理人が激辛ペヤングを美味しくすれば早食いタイムは早まるのではないか」という検証動画を例に考えていきましょう
この動画で視聴者に届けたいMESSAGEを分解すると「どうすれば激辛ペヤングが美味しくなるのか」部分と「早食いでタイムは縮まるのか」という部分です
-どうすれば激辛ペヤングが美味しくなるのか-
視聴者は「どう調理するのか」が気になります
自分でもできるのか簡単な調理か、ほんとに美味しそうかという点で見るでしょう
そこで大切になってくるのが「料理の手順や材料」であり、「美味しく見せるシズル感の演出」です
特に激辛ペヤングをもっと美味しくするという動画のメインのメッセージを伝えるシズル感の演出には徹底しなければなりません
それは、盛り付けや湯気、効果音やカメラワーク様々あります
こういった演出を細部までこだわることで、視聴者に「激辛ペヤングが美味しくなっている」という情報を伝えることができます
-早食いでタイムは縮まるのか-
「激辛ペヤングが美味しそうになった」というMESSAGEを正しく伝えたことで次の段階にいくことができます
検証した結果、実際のタイムが縮まるかどうかはここで判断はできませんがMESSAGEとしては縮まると思っているから検証しているとい前提があります
そのために検証スタートするまでの煽り演出だったり、検証中のBGMだったりを縮まりそうな装いに整えることが大切になってきます
検証であり挑戦でもあるこの動画をいかに盛り上げるためにどんな要素が必要かを考えましょう
二つの部分で正しく伝える手段を考えました
検証結果や動画の出来がどうなるかは不確かではありますが、
当初の「流行りの激辛ペヤングを食べて再生数稼ぎたい」というふわっとした立場からは想像できないほど明確な立場で動画が作れるようになりました
このようにVIの考えに基づいて動画作りをしていけば、
必ずオリジナリティのある動画になります
VI (video identity) designerが必要なワケ
VIについてわかってもらえたと思います
では、そのVIに対してデザイナーが必要なのか
それは第一に、
よりハイクオリティなVISUALにはデザイナーが必要だからです
例えば、
動画のクオリティを左右するVISUALにあたる部分には見た目要素にはOPやテロップベースなどのデザイン要素があります
そのデザイン要素をノンデザイナーでありながら、撮影編集を同時に行うYoutuberがつくるには限度があります
そして何より超えられないクオリティーの壁があります
対決ものならば、TVのような得点や選手紹介、対決のトリキリ画面などが必要とされ、その一つ一つのクオリティを上げていくことは非常に困難であり、その知識と経験を積むには長い時間と労力が必要になります
そのため、デザイナーに任せる方がより集中して撮影編集に望めます
また、
デザイナーは全体としての印象統一や効果的なアプローチに対しての能力が非常に高いです(それが仕事なので当たり前ですが)
餅は餅屋のように専門的な部分は専門家に任せた方が良いのです
第二に、
デザイナーはただ見た目を作ることが仕事ではなく、総合的にどうアプローチをすれば届けたい人に届けられるかという戦略面を考えるのも仕事です(むしろこっちの方が比重が大きい)
MESSAGEの部分をしっかりと考えるためには
企業にしろ、個人にしろ自分自身ではどうしても俯瞰して見れない部分があります
その人が持っている独自のMESSAGEをより明確にする方法をデザイナーは知っています
つまり、
VIを考える時にデザイナーがいれば、より明確にハイクオリティな精度を出すことが可能です
これがVIを考える際にデザイナーが必要な理由です
最後に
これからの時代、より動画量が増えた中で光り輝く動画になるためには動画の質を上げる必要があります
その質を上げるにはVIの考え方が必要です
VIを考えアプローチすることで格段と動画の精度は上がります
また、
これからは「TEAM」の時代です
動画つくりも専門知識のあるデザイナーが入り、より個性のあるオリジナルな動画が出来上がります
VIというのはこれからの時代で生き抜くために必要な考えであり、VI designerもまた必要な存在となります
以上でVIの大枠の説明を終わります
ここの要素について詳しく発信していきたいと思っています